山菜
ふきのとう(バッケ)
春一番の香り。刻んで味噌汁に少量散らしたりするのがオススメ。
バッケ味噌が有名だが、そのまま天ぷらにして塩で食べても美味。
【見つけ方】
その辺の土手を探せばいくらでもあるが、土を押し上げたばかりの蕾が開いていないものを採取。
個人的には湿った場所で採った方が旨いと信じている。
【調理】
死んだ事に気づくと更に苦くなろうとするので、それを悟られないように即死させたもん勝ち。
調理法が何であれ、包丁を入れる際は『既にお湯が沸いている』事や『油が温まっている』事が重要。
切った瞬間→ジューーー!!
これでこいつも美味しくいただけます。
ふき
ふきのとうの次は当然こいつ。立派な奴が旨いと思われがちだが、本当はその逆。
味噌汁の具又は油いためで。
【見つけ方】
その辺の土手とかスキー場とか。普通に雑草レベルだが、スーパーで買うと案外高い。
湿った場所で採取した30センチ以下の出たてのものが最上級。
1株で3本の茎が生えるが、見栄えの悪い両サイドを採取。なんだか立派な真ん中は繊維がうるさい上に味も悪い。
【調理】
ふきのとうに準ずるがアレほどアクに気を使わなくても大丈夫。
採取現地では嵩張る葉をむしり捨て、茎をひとまとめにし、新聞紙にくるんで持ち帰り。
沸騰したお湯に一振りの塩を入れ、さっと湯がいたら皮を剥き、冷水に突っ込んで完了。この冷水に剥いた皮を少し入れておくと風味が増します。
この赤ちゃんフキは本気で美味しく、売っている大きいフキや水煮のフキとは別の食べ物。是非、汁の具で。
ギョウジャニンニク
山の雪が解け、枯れ葉だらけの地面に最初に芽をだすのがコレ。
タイミング的にも間違うものは生えてこないし、匂いも強烈なニンニク臭があるので採取は簡単。
急な斜面を好むところがややきついところ。
【見つけ方】
ある場所には雑草の如くあるが、無い場所はひと山探したって無いという。一極集中で生えるので、場所を知っている人にとってはタンポポ集めるのと変わらない。
深山を好み、傾斜の急なV字の沢両側にびっしり生えている事が多いです。採取の際は葉っぱが3枚以上の太いものが良品
【調理】
間違いなく生食が一番旨い。根元の袴みたいな赤い薄皮を剥いて、白い茎を10本ぐらいまとめてバリって食べると甘くて・旨味があって・ピリッと刺激もあるがアクは皆無という、臭いことを除けば完璧植物。
北海道だとエキノコックスの危険性があるので、仕方がないので加熱調理。
ニラだと思って扱えば良いので、ジンギスカンやニラ玉あたりが基本。多く採りすぎた場合はサッと茹でて瓶に詰め、醤油漬けにしておくと長く食べられます。
ウド
程よい苦みと甘み。葉っぱも茎も美味しくいただけて山菜の王者扱いされることも多い。
どこにでもある山菜だが、茎を美味しく食べられる太いものは案外少ない。
【見つけ方】
樹林の中には生えず、開けた雪崩斜面等の傾斜のある原っぱに良く生える。手短に採るには林道側面の崖斜面とかが早くて楽。毎年同じ株から生えるので、葉っぱが横に広がる前の最良品をほじくり出したければ、ウドの大木の枯れ跡を見つけ真ん中の芽を捕まえます。
【調理】
美味しく食べるには山菜中もっとも打たれ弱いかもしれないコイツを無事に家まで運べるかにかかっている。
葉っぱの天ぷらは天ぷら王であるタラの芽を上回る旨味だが、家につくまでにグデングデンになりシャキッと揚らないのが常。ふきのとうと同じく、死んだ事を悟られないようにキッチンまで運び去る必要があるが、勘の鈍いふきのとうと違い、すぐばれる。
山ではなるべく出たての葉が出ていなく、太いものを選び、土だらけのまま新聞紙にくるんでおくと多少持ちは伸びます。
てっぺんの芽はほぼ素揚げ状態の天ぷらで、根元はさっと茹でて皮を剥きスライスして酢味噌あえで。
アクのえぐみの二歩手前の最高に春らしいほろ苦さが味わえます。
タケノコ(ネマガリダケ)
よくスーパーで売っている細い水煮のタケノコ。
5本で300円ぐらいだからかなりお高めな山菜。自分で採ったら当然タダ。
アクも少なくヤングコーンみたいな味。採った瞬間なら生でもいけます(先っちょ限定)
【見つけ方】
北海道の笹・竹の種類はこのネマガリタケ(チシマザサ)かクマザサの2択。
街の近くの平野部や、海岸線などの雪の少ない所にあるのがクマザサ。豪雪帯にあるのがコッチ。該当の笹薮さえ見つければ後は無限に採れます。採り方は逆向きにポキっと。無理に根元をほじってもそこは固いので無理しない。
炊き込み御飯用とか、雑なものであれば伸びきったタケノコの上をポキポキ折って集めれば楽。美味しい1本を極めたければ火山灰系の山は避け、ベチャベチャ腐葉土の泥んこ系の山で採ると太くて旨い。
【調理】
鍋にお湯を沸かし、ドボンと1分。すぐお湯から上げ、皮を剥き、固い節を排除すれば完了。(節の下はギリギリで切り、上は多めに捨てる。包丁をあてれば何となく分かります)
汁の具・炊き込み御飯・天ぷら何でもOKだが究極はモツ煮。豚ホルモンを湯通しし、水少な目でタケノコと一緒に煮ます。味付けは赤みそのみ。コレ、お互いの旨味を邪魔せず、最高の組み合わせ。豆腐とか、ニンジンとか、見た目的に入れたいのはわかるが、そこは我慢。シンプルイズベスト
エンゴサク
山裾を真っ青に染める密集型のお花
ケシ科だからか、毒物分類している人もいるらしいが大丈夫。食べられる。
この群生の中に入れば素晴らしい春の香りに包まれます。
【見つけ方】
どちらかと言えば山裾の草花。腐葉土の溜まったベチャ系の山に入れば沢の両側にびっしりと群生しているので採取は楽。
【調理】
沸騰したお湯にドボンと入れてサッと茹でて流水にさらして完了。
後は軽く絞っておひたしに。花の香りは茹でても無くならないので、そのまま食べるのが一番おいしい。ちょっと物足りなければマヨネーズをつけてどうぞ。